世界中が新型コロナウィルス感染拡大によって緊張が続く日々となっています。
私たちの日常も注意して過ごす中でストレスを訴えられる方の症状の一つに、
「この頃、喉にいつもエヘン虫がいる。」
「いつも喉に引っかかりを感じ咳払いをするのだけれど、なかなか痰が切れない。」
とのご相談があります。
テジョンニュースを読んでいただいている皆さまはいかがでしょうか。
この様に訴えられる方は悪寒がするとか喉に痛みを感じる等の風邪をひいた時に出る症状はありません。
ではどの様な事が起こっているのでしょうか?
答えは「気づまり」です。
皆さんは「気」の語源をご存知でしょうか?
もともと「気」は象形文字で、雲の流れを見て「气」を考え作った事から始まった物です。
若い方は聞いた事が無いかもしれませんが、蒸気機関車の事を「汽車」と呼びました。
「汽車」の「汽」はサンズイ偏が付いていますから水を温め水蒸気を作りエネルギーとして使う物に
使われました。タイタニック号は「汽船」でしたよね。
水蒸気がエネルギーとして雲のように流れる時から、「汽」が使われたのです。
では現在、私たちが使っている「気」という文字はもともと「气」の中に「米」を書き、
「米」を簡略化して「気」となりました。
ではなぜ「米」が「气」の中に入ったかと言えば、
文明の発達によって造られた「汽車」や「汽船」は水蒸気をエネルギーに動かす物。
私たちの体は「米」によってエネルギーが造られ流れて働く、という事が語源のようです。
長々と「気」の語源を説明しましたが、中医学ではこの事をとても大切に考えます。
「米」という物質を雲のように流し全身にエネルギーを届ける働きの象徴として「気」が存在するのです。
では、その「気」はどうやって作られるか?と言う事になると少々複雑になりますのでまたの機会にお話ししますが、
「気」の流れが良くなければ食べた物を体の隅々にエネルギーとして運ぶ事が難しくなります。
体の隅々にしっかりとエネルギーが届けられなった時に不快な症状も出てきます。
冒頭の「風邪でもないのに喉にエヘン虫が・・・」「引っかかりが・・・」と訴えられる方たちは、
コロナ禍にあってかストレスが膨らみ胃腸の働きも低下、脳の酸欠、脳が体を整える神経伝達物質の流れが悪くなった時に出る症状と考えられます。
この症状は忙し過ぎたり気疲れされた時などに出るものなのですが、最近ご相談頻度が高くなっている事を考えると、皆さんちょっとコロナ禍で「気」の巡りが悪くなっているのかな?とも思います。
「気」の巡りを良くし胃腸の働きを整えてくれる漢方薬とエゾウコギ製剤などを服用いただくと、症状が改善されていかれますから余計に「気」の巡りが大切である事を感じます。
人それぞれ生活は違いますが、寒い時でもありますしお腹を温める食事を考えていただき、ゆっくりお風呂に入って気分転換。「バスミンリン」や「マグマオンセン」も使ってみてくださいね。
新型コロナウィルス問題は確かに大変ですが、日々の生活は楽しく過ごして行きましょうね。