先週の「なんとなく咳が・・・」を読んでくださった方から、
「気」の巡りを良くし胃腸の働きを整えてくれる漢方薬とエゾウコギ製剤とはどんな物ですか?との質問をいただきました。
今回は「気づまり」に使う漢方薬についてお話しようと思います。
漢方薬も同じ症状を訴えられても、ご相談いただいた方の体質に合わせ処方を組み立てるものですが、今回の
「この頃、喉にいつもエヘン虫がいる。」
「いつも喉に引っかかりを感じ咳払いをするのだけれど、なかなか痰が切れない。」
といった症状を訴えられる方、ほとんどの方に半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)は効果を感じていただけると思います。
半夏厚朴湯は代表的な理気剤(リキザイ)です。
では理気剤とは?という話しになるわけですが、先週に続き少し理屈っぽくなる事をご勘弁ください。
理気剤とは気の巡りを改善して気滞(キタイ)を治す方剤のことを言います。
気は雲の流れをみて作られたように、いつも流れているものです。
気が流れ働くことによって体は栄養物をエネルギーに変え、隅々に行き届けられ平穏な日常を営むことができます。
いつも良い気が流れ、体も脳もストレスを溜めず喜びの毎日を過ごせたら最高ですよね。
けれども人は弱い生き物。
私もそうなんですが、何か失調を起こす時にはほとんどの場合ストレスが隠れています。
ストレスが重なり失調が起きた時には気滞が起こりやすくなってしまうのです。
「なんとなく咳が・・・」とか「喉にエヘン虫が・・・」
喉は脳と胃腸の「神経交差点」。
気の流れが悪くなり停滞が起こることが気滞。
気滞を解消してくれる理気剤、半夏厚朴湯を服用いただくと、早い方は一日二日で効果が現れることもあります。
ではエゾウコギ製剤は何をしてくれるのか?
エゾウコギは日本において医薬品ではありませんので効能効果を言うことは出来ませんが、
ストレスを溜めないよう脳の働きを整えてくれる優れもの。
エゾウコギ製剤について詳しくはまた来週に。