先週にもお話しましたが、風邪の症状を訴える方が本当に増えてきました。
昔から言われるように「風邪は万病のもと」。
風邪をこじらせる、風邪の諸症状が長引く事で体力が奪われ自律神経が乱れてくるような事になると、風邪とは別のややこしい病状が現れる事があります。
誰しもが風邪にかかる、場合によっては新型コロナウィルスやインフルエンザに罹患してしまう訳ですが、回復を早める手立ては自身の体力(回復力)がどれくらいあるかにかかっています。
先週、葛根湯が服用できる方はまだ体力が落ちていない方とお話しました。
風邪は風邪(ふうじゃ)。
風が運んでくる邪(人体、人心に有害な物)と漢方理論では考えます。
風邪(ふうじゃ)が身体に取りついた初期症状で寒気や発熱状態の時に食欲がまだ失われていなく汗もかいていない状態の時でしたら麻黄湯や葛根湯の対象となります。
では麻黄湯や葛根湯の対象から外れた症状。食欲が失われ自ら汗をかき、時には胃腸障害も見られる方は、風邪(ふうじゃ)が身体の中に進行している、ないしは身体の奥深くまで進行してしまった状態と考えるのです。
身体の中に風邪(ふうじゃ)が深く入りこみ体力を奪う状態にある方、すでに喉が痛み赤く腫れ上がるような症状が出ている方には、汗をかかせ風邪(ふうじゃ)を飛ばそうとする働きのある麻黄(まおう)という生薬が入っている製剤は使うべきではありません。
体力がまだ損なわれていない方は、汗と共に風邪(ふうじゃ)を体外に排出させようとの考えに重ねて、汗をかく事で身体を冷やし解熱効果が見られます。
ところが体力が低下し自ら汗をかいているけれども熱が下がらないという方の場合、これ以上汗を出させる働きのある漢方薬を使うと増々体力を消耗させ、冒頭に書いた風邪をこじらせる原因になる場合もあるのです。
風邪(ふうじゃ)が体内に深く入り込んだ症状が見られる方には、桂枝湯(けいしとう)を始めとする胃腸のケアもしながら体力を損なわず風邪(ふうじゃ)を追い出す手伝いをしてくれる製剤を使います。
このような方は胃腸に負担がかからないよう食べ物にも注意が必要です。
風邪をひいたと思ったら、どなたも胃腸に優しく消化の良い物を食べ、体力の回復を図るべきですが、特に体力が低下している方は一層の注意をしていただきたいと思います。
体力が落ちている方で熱っぽく時には下痢を伴っているような方はリンゴのすりおろしを作っていただき、ゆっくりと食べてみてください。
リンゴには熱を取り除き、潤いを生じさせる働きもあります。
もし面倒だと思われる方でしたら、以前に胃腸障害にはとお勧めした酵素ドリンクや酵素ペーストをお勧めいたします。
同時にサメミロンを噛み、喉の修復を図っていただけたら最高です!
ではどうして風邪(ふうじゃ)が人によって悪さをする違いが現れるのでしょか?
続きはまた来週。